2012年6月:【家庭での省エネ『エアコン編』】

 皆さんこんにちは、渡邉です。

 ここ静岡でも、もうすぐ入梅ですね。梅雨が明けるとその後は暑い夏がやってきます。昨年の電力不足と計画停電は皆さんも記憶に新しいと思います。計画停電の影響で、店頭ではランタンや懐中電灯、さらには電池までも売りきれ、インタ-ネット上では定価の何倍もの価格でランタンが売られていました。

 今年の夏は計画停電の予定はないものの、昨年同様、電力不足の問題はまだまだ続きそうです。電気を使い過ぎる生活を見直し、無理をし過ぎない節電に取り組みましょう。

  さて、先月号のひげ日記では冷蔵庫についてお伝えさせていただきましたが、今月号では、来るべき夏に備え、家庭での電力消費量のトップ、もっとも電気を使っているエアコンについてお伝えしたいと思います。あなたの家のエアコンがもし2000年より前のものだったら、是非買い替えをお勧めします。エアコンの性能は1999年に始まったトップランナ-制度により大きく引き上げられました。

その後も基準の見直しが行われ、その都度消費電力は少なくなっていますが、省エネ性能も徐々に高まり、最近では劇的な改善は見られなくなっています。2000年以前のエアコンを最新のものに買い換えると、電気代でおおよそ年間15,000円程度が削減できると思います。

■エアコンの選び方

 まずは買い換える場合の選び方についてです。
建物の断熱性能や部屋の広さに応じて最適な能力のエアコンを選ぶという事がとても大切です。心配だから大きめのエアコンを設置して、弱~中で運転しようと考える方が多いのですが、その方法は全く省エネにはなりません。

 エアコンは、一生懸命動いている時の方が高効率で省エネなのです。例えば、次世代省エネ基準の断熱性能の家の場合は10畳の部屋でも6畳用のエアコンで十分です。高断熱の家というと冬を快適に過ごすためと思われる方も多いのですが、日射遮蔽をしっかり行えば、外の熱を入れにくく、エアコンの冷気も逃がしにくいので、冬だけでなく夏も、とても快適なのです。

 また、購入の際は冷蔵庫の場合と同じ様に、省エネラベルを参考にしてください。エアコンのエネルギ-消費効率はAPF(通年エネルギ-消費効率)で表わされています。この数値が大きいほど省エネ性能が良いということも覚えておいてください。

■エアコンの上手な使い方

 まずは部屋の温度が上がり過ぎない工夫をしましょう。そのために、日射を遮蔽して窓から入ってくる熱を防ぎましょう。以前にもお伝えしたように、日射遮蔽は窓の外側というのが鉄則です。スダレなどをかけて、窓の外側で日射遮蔽がベストです。もちろん昨年流行った緑のカ-テンなども、とても良い方法です。

 外側で日射遮蔽出来ない場合でも、部屋のカ-テンを閉めて窓から熱の入るのを防ぎましょう。また、エアコンの室外機の吹き出し口に物が置かれていない事を確認してください。エアコンの設定温度は28℃。風向きは水平にしましょう。(暖房時は下向きです)

 フィルタ-の目詰まりは電気代の無駄になりますので、2週間に一度はフィルタ-の掃除をしましょう。フィルタ-が目詰まりしたままの運転は、電気代で10~15%の無駄使いになります。最近では一定の運転時間で自動的にフィルタ-を掃除する機能のついたエアコンもありますので、買い替えの方はそうした機能の付いた機種を選ぶのも良いかもしれません。

■夏の省エネは日射遮蔽から
 スダレや取り付け用の金物はホ-ムセンタ-などで入手できます。早めに手に入れておきましょう。また、スダレの設置が面倒という方は、サッシに取り付ける外付けロ-ルスクリ-ンがあります。スクリ-ンはメッシュ状なので風は通し、太陽の熱は70%カットするという優れものです。窓サイズにもよりますが、2万円程度からなので、西日がきつい窓などには最適です。

 その他省エネに関するリフォ-ムは小さな事でも、気軽に弊社までお問い合わせ下さい。夏の省エネは日射遮蔽が大切です。今から準備して、暑い夏に備えましょう。

それではまた、来月。

㈱建築工房わたなべ 代表取締役 渡邉泰敏