中澤建築設計事務所

■中澤建築設計事務所:【中澤 克秀】

皆さん、こんにちは。私は中澤建築設計事務所の中澤克秀と申します。住宅設計がメインの一級建築士事務所です。18歳の時に地元富士市を離れて以来、あっという間に50歳になりました。そして3年前、神奈川県横浜市に事務所兼自宅を建てました。現在は横浜を拠点に地元である富士市と行き来しています。そんな私が、㈱建築工房わたなべと縁があり、過去に6件の住宅と店舗を施工してもらいました。来年にはゼロエネ住宅の施工が始まります。ここで改めて建築工房わたなべとのコラボレ-ションの歴史を振り返りたいと思います。
 出会いは、遡ること18年前、私が富士青年会議所(富士JC)時、私は独立して数年目で、それほど実績もありませんでした。そんな時に事件が起きました。私の設計した住宅の施工会社が上棟後倒産してしまい、建て主も私も目の前が真っ暗になっている所に、手を差し伸べてくれたのが渡邉泰敏さんでした。途中からの工事を引き受けてくれて、残された厳しい金額にもかかわらず、設計通りの建物が出来ました。翌年、中庭を挟んで2棟が向き合う2世帯住宅を設計しました。この時にRCの建物が経験豊富な新社員として紹介されたのが新井隆元君です。聞けば工学院大学出身で後輩にあたり、これまた縁を感じた次第です。 その後もSE構法として全国的にも例が少ない、地下RC造にSE構法2階建ての混構造という難工事をこなしてくれました。これが母の家で、数年後には同敷地内に姉の家(ゼロエネ初年度住宅)が向い合せに建ちました。
 常に時代の一歩先をゆく住宅を目指す渡邉社長と、私の設計技術を知り尽くしている新井監督のもとで、中澤克秀の挑戦する建築が出来ています。建て主の夢を実現するため、施工会社に助けられている事に感謝し、建築家として誇りに感じています。それも、常日頃、㈱建築工房わたなべの社員や下職の皆様にお世話になり、力を与えてもらっているおかげです。ちなみに、事務所兼自宅は、渡邉社長に紹介して頂いたキリガヤスタイルの施工でSE構法にて建てられています。大変満足のいく建物ですが、それを上回る建築を作り続けたいと考えています。
今後とも、どうぞ宜しくお願い致します。

建築部:新井隆元コメント
中澤さんとは、建築工房に入ってからお付き合いさせていただいているのですが、もう18年にもなるのですね。早いものです。中澤さんが設計する建物は、空間の作り方が素敵で、ディティ-ルが美しいので、自宅や自分が担当した建物などにも、そのデザイン要素を真似させていただきました。やはり工学院大学の計画系出身ですね。この会社に入って、いきなりRCと木造の混構造の建物というのは非常にレベルが高く、特に木造部分に関しては、不慣れなこともあり、何かとても必死だった気がします。そのおかげで、非常にいい勉強をさせていただきました。中澤さんの建物は、いつも新しいチャレンジ要素があって、形にするのは大変ですが、完成すると自分が一皮むけたような感じになります。これからも、びっくりするような建物期待していますので(あまり面倒なのはやめてください)宜しくお願い致します。

 

皆さん、こんにちは。私は中澤建築設計事務所の中澤克秀です。前回に続いての登場です。前回では私と建築工房わたなべとの出会いや仕事の話をしましたが、編集部の依頼でプライベ-トも紹介して欲しいというので、僭越ながらお話させて頂きます。
 私は仕事柄、平日、休日の境もなく、建築そのものを楽しんでいるので、仕事なのか遊びなのか区別のつかないところがあります。どんな経験も体験も知識も、すべては建築家への道と思って生きてきました。区別をつけるとしたら、「報酬がないものが趣味、報酬があるのが仕事」でしょうか。よく趣味は何ですか?と聞かれると、「人と飲むことです」って答えるけど、うまい酒を飲むためには努力が必要です。その一つの方法としてイベントプロデュ-スがあります。イベントを立ち上げ、皆を巻き込み、成功させる、その打ち上げの酒のうまいこと!もちろんそのパーティ-も仕切ります。酒も飲めてうまい物を食べて(作って)仲間と達成感を祝う。異議あるかもしれませんがイベントで儲けようとか考えていないので趣味です。自分の中では手の込んだ遊びです。
 そんなきっかけになったのは、吉川二郎というギタリストに出会い、本人のファンクラブを作った事です。具体的にはここでは述べませんが、JIRO富士ファンクラブというのを立ち上げて、初代会長として毎年コンサ-トやイベントを企んでいます。その経験が他を呼び、最近では建築家の集まるJIA(公益社団法人日本建築家協会)のイベントで引っ張りだこです。そんな蓄積の上に、「生ハムマイスタ-」とか「師匠」とか呼ばれるようになりました。パーティ-には生ハム(原木一本)が華やかで盛り上がるので、ある記念祭に提案して以来パ-ティ-には欠かせない食材となりました。私の事を業者だと勘違いされるほど、年数本購入してはせっせとパ-ティ-で生ハム切っています。今年のJIA住宅部会が40周年となるので、こちらも大がかりに企画中です。


 仕事柄かプロ意識が高く(病的なくらい)遊びだろうと、ついついプロ並みの事を目指してしまいます。しかも人と同じ事はしたくないという性格。おのずと未知の世界は障害が多く、嫌な目にもあいますが、得難い経験もでき、遊びも大事だと感じます。建築の仕事は現場に出れば、工務店の職人との共同作業で楽しいのですが、設計というのは孤独で時に自分自身への問いかけになります。それで趣味に関しては、たくさんの人と交流できるものを選んでバランスを取っているのかもしれません。
 最近の楽しみといえば、まもなくやってくる潮干狩りです。我が家は自転車で15分の所に横浜市海の公園があります。ここは全国的にも珍しい天然のアサリが生息しています。しかも無料です。魚屋で手に入るアサリとは新鮮さが違うので味は格別です。一回の採取は2キロと決まっているので、シ-ズン中の大潮は何回も出かけます。と言っても正味2時間で戻って来られるので、仕事に支障をきたさない程度の範囲です。
横浜へ一度遊びに来て下さい。潮干狩りにお連れ致します。(笑)

心ほっこり編集室コメント
中澤さんの私の第一印象は、「あ~どうしよう、接し方が・・・わからない・・・」でした(笑)それが今回の文章の中にもありました、中澤さんの企画した吉川二郎さんのフラメンコギターライブに行ったり、中澤さんが設計し建築工房で施工したお宅の完成見学会を一緒にやったりしている内になぜか中澤さんの魅力にどんどんはまっていってしまい・・・(#^.^#)12月号の文章は仕事の事が主でしたので中澤さんの公私の“私”の部分を、どうしても知りたくて無理を承知でお願いしましたら今回もこんな素敵な文章をすぐに送ってくださいました。写真も私が「出来ましたら、中澤さんが生ハム切ってて、横にお酒を置いてある写真を・・・」とメールして送ってくださったのがこの写真です。もう最高!あ~小川、『中澤ファンクラブ』作っちゃうぞって感じです(^_^)/♪