2026年02月:【エアコン 2027年問題】
皆さまこんにちは、渡邉です。毎日寒い日が続いていますね。テレビのニュースでは、ニューヨークでマイナス45℃を記録し緊急事態宣言が出たという話や、日本でも青森で積雪が4mを超えたという報道を目にしました。ありがたいことに、富士市では積雪どころか雪が降ることもほとんどありません。
それでも「寒い寒い」と言っている自分は、少し贅沢なのかもしれませんね。とはいえ、朝晩の冷え込みはやはりこたえます。皆さまも体調を崩されませんよう、どうぞご自愛ください。
さて、今月号の「ひげ日記」では『エアコン2027年問題』についてお話ししたいと思います。最近、ニュースなどで耳にされた方もいらっしゃるかもしれませんが、家庭用エアコンの省エネ基準が、今後大きく変わろうとしています。特に影響が大きいのが、一般家庭で最も多く使われている壁掛形エアコンです。
こちらは2027年度から省エネ基準が大幅に厳しくなります。天井埋込カセット形や床置形など、壁掛形以外のタイプは2029年度からが対象となりますが、今回は多くの方に関係のある壁掛形エアコンについてご紹介します。
2027年度から家庭用エアコンには、新しい省エネルギー基準が適用されます。
この基準は、これまでよりもかなり厳しいものになります。そのため、省エネ性能が一定水準に達していないエアコンは、現在販売されているモデルであっても、2027年度以降は製造・販売ができなくなります。
つまり、私たちが購入できるエアコンは、より高性能で省エネ性に優れた機種に限られるということです。この背景にあるのが、1998年に改正された省エネ法に基づくトップランナー制度です。
これは、エアコンや冷蔵庫、テレビ、自動車など、省エネが求められる製品について、「現在市場にある中で最も性能の良い製品(トップランナー)」を基準に、メーカーにさらなる性能向上を求める日本の制度です。
家庭用エアコンもこの対象となっており、2027年度からは、より高い省エネ性能が求められることになります。エアコンの省エネ性能は、「APF(通年エネルギー消費効率)」という指標で示されます。
簡単に言うと、消費電力1kWあたりで、どれだけ効率よく冷暖房ができるかを表す数値で、数値が高いほど省エネ性能が高いエアコンということになります。
今回の基準改定では、一般的な6畳用のエアコンで約14%、リビングなど広めの部屋向けのクラスでは約35%もの性能向上が求められます。
この影響で、これまで各メーカーがスタンダードモデルとして販売してきた、比較的価格の安いエアコンは、販売終了となる可能性が高いといわれています。また、関係者の中には「エアコンの価格は全体的に3割以上高くなる可能性がある」と見る声もあります。そうなると、今のうちに購入しておこうという「駆け込み需要」が発生するかもしれません。需要が集中すれば、夏場はエアコンの取り付け工事が混み合い、工事までに時間がかかることも考えられます。
◇さいごに
では、今使っているエアコンは、買い替えた方がよいのでしょうか。悩まれる方も多いと思いますので、ひとつの目安をご紹介します。エアコンの平均寿命は約10年といわれています。購入から10年以上経っている場合は、部品供給が終わっていることも多く、修理よりも買い替えを検討した方が現実的です。

一方で、使用年数が5〜8年未満で、特に不具合もなく使えている場合は無理に急いで買い替える必要はありません。2027年度以降に登場する新型エアコンは、10年以上前の機種と比べて、消費電力が20〜30%抑えられる場合もあります。
冷暖房の使用時間が長いご家庭ほど、こうした省エネ性能の向上による電気代削減の効果を実感しやすいでしょう。リビングや子ども部屋等長時間使う部屋は省エネ性能重視、使用頻度の低い部屋はコスト重視で選ぶとバランスが良いと思います。
エアコンの省エネ性能を十分に活かすためには、断熱性・気密性の高い住宅が欠かせません。いくら高性能なエアコンを使っても、家の性能が低ければ、その能力を発揮しきれず、電気代だけがかさんでしまいます。
私たちは、高耐震・高断熱・省エネを基本に、設備に頼りすぎない「本当に快適で安心な住まい」を大切にしています。
家そのものの性能を高めることで、日々の暮らしの快適さも、将来の安心も、両方を守ることができると考えています。
住まいのことで気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
それでは、また来月お会いしましょう。
株式会社建築工房わたなべ 代表取締役 渡邉泰敏