2026年08月:【 モバイルバッテリー】
『モバイルバッテリー』
みなさま、こんにちは渡邉です。いよいよ夏真っ盛りの8月に入りました。毎日が暑くて秋の到来が本当に待ち遠しいです。
さて、私たちの身の周りにはスマートフォンや携帯用扇風機、ワイヤレスイヤホンやモバイルバッテリーなどリチウムイオン電池を搭載した製品が沢山あります。これらは日常生活の必需品であることはもちろんですが、取り扱い方法によっては事故が起きる危険性もあり注意が必要です。
総務省消防庁の統計によると、リチウムイオン電池等から出火した火災の件数は2022年が601件、2023年が739件、2024年が982件、2025年が1297件と年々増加しています。さらに独立行政法人製品評価技術機構が2020年から2024年までの5年間の事故件数の統計では、気温が上昇する6~8月にかけて事故の発生件数が増加する傾向もあきらかになっています。
そこで今月号の「ひげ日記」は「モバイルバッテリー」について、その選び方・使い方そして最終の処分の仕方までを皆さんにお伝えさせていただきたいと思います。
◇モバイルバッテリーの選び方
充電する電池部分には「リチウムイオン電池」が多く使われていますが、技術の進歩に伴い、新しい素材を使用したより安全性の高いバッテリーも登場しています。「リン酸鉄モバイルバッテリー」は発火のリスクが低く安全性に優れておりリチウムイオンバッテリーに比べ容量ごとの重量は重くなりますが、毎日使っても数年以上性能が維持されるため災害時や長期利用にお勧めです。
また、従来のリチウムイオン電池に使われている可燃性の液体電解液を、燃えにくいゲル状などに置き換えた「準個体電池」・「半固体電池」を採用したモバイルバッテリーは強い衝撃があっても発火しにくく、破裂や液漏れ等の心配が少ない高い安全性を誇ります。充放電サイクルも約2000回使える長寿命で、-20℃から+60℃の環境にも耐えうる、寒さや暑さに強いという優れた特徴があります。
また日本の電気用品安全法(PSE)の基準をクリアした商品に表示される「PSEマーク」のあるものを選びましょう。マークがない場合は国の定めた技術基準に適合した製品ではない可能性がありますので購入は控えましょう。
◇モバイルバッテリーの使い方
リチウムイオンバッテリーは落下等で強い衝撃が加わったり、高温の環境下に置かれたりすると発熱・破裂・発火する恐れがあり、夏の時期は特に取り扱いには注意が必要です。2023年8月に熊本県で、自動車内に置かれたモバイルバッテリーが高温のため発火。また本年6月には姫路市の駐車場で車内に置かれたモバイルバッテリーから出火し、車両が全焼する火災も発生しています。
日本自動車連盟が2023年8月に真夏の車内温度を調べたテストでは、最高気温34℃の環境下において、最終的に車内温度が48℃まで上昇したほか、ダッシュボードは57.8℃まで上昇しました。夏の車内は想像以上に高温になることを理解し、モバイルバッテリーやスマートフォン、携帯用扇風機などを放置しないようにしましょう。
◇さいごに
夏の車内放置NGなのは今回紹介したリチウムイオン電池搭載等だけではありません。ダッシュボードに置き忘れた100円ライターのガスが高温で膨張し、ケースが破裂して引火する事故も毎年起きています。夏場によく使われる制汗スプレーなども危険です。また車内を特に悲惨な状態にするのが飲み物の放置です。炭酸飲料は未開封・飲みかけを問わず、高温でペットボトル内のガスが膨張し、耐えきれずに破裂する場合があります。ベタベタの液体がシートや天井・室内に飛び散ったら清掃は困難を極めます。「日陰に停めたから」、「窓を少し開けてあるから」などの油断は禁物です。
一番の防衛策は「車内に物を置かないこと」です。特にダッシュボードの上やドリンクホルダーは無意識に物を置いてしまいがちな危険地帯です。
最後にリチウムイオンのモバイルバッテリーの捨て方です。以下に記載はあくまで富士市で不燃・粗大・危険ごみの日にゴミ集積所に出す場合です。まず充電池が膨張・破損していない場合のみゴミとして出せます。ゴミで出す前に、充電をゼロにして、袋には入れずに小型家電として資源物の集積所に出してください。膨張・破損しているリチウムイオン電池等は発火のリスクが高く危険なので、自宅に置かずに速やかに処分しましょう。処分は、以下のいずれかに直接持ち込みとなります。新環境クリーンセンター、富士市役所10階の廃棄物対策課、各地区のまちづくりセンターです。富士市以外の方はお住いの市町村にご確認ください。
それでは今月も最後までお読み頂き、ありがとうございました。
それではまた来月、お会いしましょう。
株式会社建築工房わたなべ 代表取締役 渡邉泰敏