2021年6月:【令和3年度版 太陽光発電について】

みなさまこんにちは、渡邉です。

梅雨に入り、じめじめしたすっきりしない日が続いています。
コロナの状況も落ち着かず、東京オリンピックの開催は確定のようで、感染対策等を含めてちょっと心配です。

 さて、経済産業省より2021年度のFIT買取価格及び再エネ賦課金単価が発表されています。
今月号の「ひげ日記」では住宅等の10kw未満の太陽光発電設備の余剰電力買取制度について説明させていただきます。

FIT制度とは、Feed-in-tariff(フィードインタリフ)」の頭文字を取った言葉で、日本語では固定価格買取制度と訳されています。
太陽光発電や風力発電等の再生可能エネルギーにより発電された電気を一定期間・固定価格で電力会社等が買い取ることを義務づけた制度です。

例えば住宅で10kw未満の余剰電力買取義務期間は10年と決まっています。

 ■住宅用太陽光10kw未満の余剰電力買取単価は19円/kwh

本年度のFIT買取価格は昨年度より
2円/kwh下がって19円/kwhです。

太陽光発電設備の設置費用もかなり安くなりましたので、買取価格19円/kwhで、電気料金が値上がりされずに現在のままだとしても、10年の固定料金買取期間で十分元はとれます。

(弊社にて新築住宅に設置で南向きの屋根の場合です。)実際には今後も電気料金は上がり続けると予想されますので、南向きの屋根が有る方には太陽光発電の設置をお勧めします。

 ■再エネ賦課金3.36円/kwh

正確には、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」といいます。
これは「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)」によって電力会社等が買取りに要した費用を、電気の使用量に応じて、電気料金の一部として、電気を使用している人が負担するという制度です。

 平たく言うと太陽光発電設備等を設置した人達がもらう費用をみんなで負担するという制度です。

2012年度、0.22円/kwhだった賦課金単価は毎年上がり続け、昨年度は2.98円/kwh、本年度は3.36円/kwhとなります。
これは家庭で月に300kwh使った場合に、2012年度月額66円だった負担金が本年度は月額1,008円になるということです。

太陽光発電等再生可能エネルギーによる買取単価は毎年さがっていますが、賦課金はまだまだ年々増え続けていくと思います。
仕方無い事ではありますが、できるなら払うよりもらう側に回った方が得ですね。

 ■PPAモデル:「Power Purchase Agreement(電力販売契約)モデル」の略。

住宅所有者に変わり太陽光発電設備の初期費用及び商品代金、施工代金をPPA事業者が肩代わりすることにより、住宅所有者は太陽光発電システムを費用負担なく設置することが可能となります。

発電した電力を住宅所有者が建物内で自己消費する電力の利用料と、余った電力を地域の電力会社へ売電することにより、PPA事業者は導入費用の回収を行います。別名「第三者所有モデル」とも呼ばれます。

PPAモデルでは、太陽光発電設備で発電した電気を自家消費すれば再エネ賦課金分の削減が可能になり、電気代も抑えられる可能性があります。

契約の内容にもよりますが、PPAモデルでは、契約期間満了後(10年後等)に取り付けた設備を住宅所有者に無償譲渡するという方式が多いです。

契約期間終了後は、太陽光発電の設備機器を無償で譲りうけ、その日より発電した電力量は、ご自由にお使いいただけます。
太陽光発電設備の設置費用のほか発電シミュレーション等も無料でおこなっております。
詳しい話を聞きたい方は気軽に弊社までお問合せ下さい。

それではまた来月お会いしましょう。

㈱建築工房わたなべ  代表取締役 渡邉泰敏