2025年06月:【GX志向型住宅のつくりかた】
みなさん、こんにちは渡邉です。6月に入り、もうすぐとても苦手なジメジメした梅雨の到来です。
さて、先月のひげ日記では、リフォームに関する補助事業「先進的窓リノベ2025」について書かせていただきました。
今月は新築に関する最もおすすめの補助事業について書かせて頂きたいたいと思います。
それは、国土交通省・環境省・経済産業省による3省連携の住宅省エネ2025キャンペーンのうち「子育てグリーン支援事業」内の「GX志向型住宅」です。高額な160万円の補助事業ということで当初より脚光を浴びていました。
しかし、要件の中にある「高度エネルギーマネージメントの導入」については最近まで詳細検討中となっており、導入するのにどの位の費用が必要となるのか?が不明でした。
ようやくその内容が発表され、当初噂されていたような高度な機能は補助要件から除外されました。
発表された内容は「住宅に、ECHONET Lite AIF仕様に対応するコントローラとして、一般社団法人エコーネットコンソーシアムのホームページに掲載されている製品を設置すること」だけでした。
この内容が確定したことで、新築住宅で最もお得な補助事業と自信をもってお勧めさせて頂きたいと思います。
以下の内容は弊社施工エリア内で自ら住む住宅を新築する場合の要件等です。
◇GX志向型住宅のつくりかた◇
まずは子育てグリーン支援事業の「長期優良住宅(80万円補助)」や「ZEH水準住宅(40万円補助)」が子育て世帯(18歳未満の子を有する世帯)または若者夫婦世帯(夫婦いずれかが39歳以下)のいずれかのみを対象としていますが、「GX志向型住宅」はすべての世帯を対象としています。つまり年齢や子供の有無など問わず誰でも利用できるという事です。
建物の床面積は50㎡以上240㎡以下(約15坪以上72坪以下)です。次に断熱性能は外皮平均熱貫流率:UA値0.46w/㎡・K以下、これは断熱等級6、HEAT20のG2グレードが必要だということです。
省エネ基準(UA値=0.87)やZEH基準(UA値=0.60)よりは厳しい数値ですが、この位の断熱性能は欲しいというレベルです。
太陽光発電(再エネ)を除く一次エネルギー消費量削減率(※)は35%、太陽光発電(再エネ)を含む場合の一次エネルギー消費量削減率は100%以上となっています。
実際には詳細な計算が必要ですが皆様がイメージしやすいように、ざっくりですが仕様の一例を説明をします。
サッシは樹脂サッシでガラスはペアまたはトリプル。
暖冷房はLDKのみ小能力時高効率型コンプレッサーを搭載した、区分(い)のルームエアコン。
換気設備は比消費電力の小さい第三種換気設備、給湯はさや管ヘッダー方式と節湯水栓の採用。
給湯機はおひさまエコキュートまたはハイブリッド給湯器。浴槽は高断熱浴槽、照明器具はすべてLED、そして屋根に太陽光発電設備の設置。
高度エネルギーマネージメントシステムとしてHEMS等の設置。最後に契約は、「グリーン住宅支援事業者」として登録承認され登録済の工務店等との請負契約が必要。
こんな感じで「GX志向型住宅」の補助金が利用できます。
◇その他の補助金◇
国のGX補助金と別枠で同時に利用できる補助金を紹介します。
例えば富士市内に115㎡(約35坪)程度の家を建てる場合です。
富士市の補助金として「富士ヒノキの家(富士地域材使用住宅取得費)」補助金30万円。
静岡県の補助金として、「住んでよししずおか木の家推進事業」補助金として静岡優良木材の利用で18万円。
補助金の合計金額は、国よりGX志向型住宅で160万円+富士市30万円+静岡県18万円=208万円となります。
静岡県の補助金は上限30万円(県産材の割合や使用量で金額が変わるので、あくまで一例です。)
(※) 一次エネルギー消費量削減率とは、
省エネ基準を満たした住宅の一次エネルギー消費量と比較して、どれだけ削減されているかを示す数値です。
◇さいごに◇
最近はお米をはじめ何でも値上げ続きです。使える補助金はせっかくですので利用させて頂いた方が良いと思います。
弊社はすでに「グリーン住宅支援事業者」として登録承認され登録も完了しています。
またGX志向型住宅の必須要件の内、HEMSの設置のみ標準仕様に追加となりますが、他のものは断熱性能のUA値などもすべて弊社の標準です。
補助金申請手続きはすべて弊社にて行いますのでお客様は「GX志向型住宅の補助金を利用したい」と弊社におっしゃっていただくだけでOKです。
この他にGX補助金利用には着工や申請時期等、今回記載できなかった事柄も多々あります。
不明な点やもっと詳しく知りたい方は、気軽に弊社までお問い合わせ下さい。
それではまた来月お会いしましょう。
株式会社建築工房わたなべ 代表取締役 渡邉 泰敏