2025年10月:【住まいの防犯対策】
皆さんこんにちは、渡邉です。今年もいよいよ10月ですね。涼しくなってきて大分過ごしやすくなりました。汗かきの私には大変ありがたいことです。
さて今月号のひげ日記はプレジデントオンライン等の記事を参考に「住まいの防犯対策」についてです。
住宅で起きた犯罪の年間認知件数(2023年)を見ると、闇バイトなどの強盗213件に対し「空き巣」や「忍び込み」などの従来の侵入盗は1万7340件に上ります。(警視庁:令和5年の犯罪より)中でも一戸建て住宅の侵入手段として、最も多いのは「無締まり(鍵のかけ忘れ)」(6250件)で次が「窓ガラスの打ち破り」(ガラス焼切り等も含め計4833件)です。
つまり鍵をかけ忘れた家は狙われやすい、と考えた方が良さそうです。鍵のかけ忘れは、玄関ドアや勝手口だけでなく、窓の鍵も含まれています。
お金を掛けずに今すぐできる防犯対策は、在宅中であってもゴミ出しでちょっと外に出る時も、ドア、勝手口、窓の鍵は必ず締めることです。常に鍵をかけるという習慣を付けてください。
闇バイト強盗事件の被害に遭った戸建て住宅を調べた結果、勝手口や出窓など大きなガラス面で防犯性能の無いガラスが割られるケースが目立ちました。素人でも簡単に壊すことができるためです。
また、金網(ワイヤー)が入った「網入りガラス」は防火性能が高く、火災発生時にガラスの飛散を防止する効果はあるのですが、実は割れやすい。
窓の防犯対策のポイントは、窃盗犯に窓を壊すのに時間がかかりそうだと思わせることです。5分かかると、犯行を断念するといわれています。
◇シャッター
窓の防犯効果を高めるにはシャッターを閉めることが有効です。シャッターをこじ開けるには時間がかかるので、近隣の人たちや通行人に目撃されるリスクを考え、犯行を避ける可能性が高いと考えられます。
シャッターを閉める習慣で、被害が約30分の1に軽減することが分かっています。
◇シャッターの無い窓
シャッターの無い窓の侵入リスクを減らすには、窓の強化が重要です。
① 防犯ガラスに変える:防犯ガラスは 「防犯合わせガラス」とも言い、ガラスの間に樹脂膜をはさんだガラスです。
防犯ガラスは、割り続けても5分は耐えられるガラス割り試験に合格した「CPマーク」の付いたものを選ぶことをおすすめします。
ただし、防犯ガラスの場合、窃盗犯は窓に小さな穴を開けて、ドライバーなどを差し込み、鍵レバーを押して中に侵入するので、ストッパーあるいはブロックを掛けておくと、突破されにくくなります。
② 内窓の設置:内窓設置とは既存のサッシの内側に樹脂製等のサッシを設置して2重にすることです。
防犯性だけでなく断熱性も高まるのでおすすめです。
③ 防犯フィルムを貼る:ガラスに防犯用のフィルムを貼る事でも強化できます。
フィルムに穴を開けるのに時間がかかるので防犯効果があります。
◇さいごに
シャッターはリフォームで後から設置することも可能です。
また、今年度の「先進的窓リノベ2025事業」を活用して、高性能な断熱窓には補助金が支給されます。
補助対象は「内窓設置(既存のサッシの内側に樹脂製等の窓を設置)」、「外窓交換(既存のサッシの交換)」、「ガラス交換」などです。補助額は上限200万円、費用の1/2相当等を定額補助となっています。
目的は防犯では無く、既存住宅の省エネ化やCO2排出量の削減ですが、まだ予算の消化率も低くお勧めの補助事業です。
交付申請期限は本年の12月末までです。その他のお勧めの補助事業は、「給湯省エネ2025事業」です。
高効率給湯機への交換で例えばエコキュートの場合は10万円/台の補助。
更に既存で蓄熱暖房機や電気温水器を撤去の場合は追加補助もあります。こちらの交付申請期限も本年12月末となっています。どちらの事業も予算に到達しだい終了なので、気になる方はお早目の検討をお願いします。
最後は補助事業の紹介となりましたが、補助金等を活用して上手にリフォームを行っていただきたいと思います。
弊社で工事を行う場合は申請書類の作成等も弊社にて行いますので、気になる方はお気軽にお問合せください。
それではまた来月お会いしましょう。
株式会社建築工房わたなべ 代表取締役 渡邊泰敏