2023年04月:【「新電力各社『卒FIT』買取価格引き上げ」】

皆様こんにちは、渡邉です。

 37日の日経新聞電子版で興味深い記事を見つけました。太陽光発電の「卒FIT」電力の買取価格の相次ぐ引き上げに関する記事です。ほとんどの方が「卒FIT」後も買取先を変えず、大手電力会社に売電しているのが現実のようです。

弊社としても皆様に情報提供できていなかった反省も踏まえて、今月号の「ひげ日記」ではこの記事をご紹介させて頂きたいと思います。その前に太陽光発電に関するFIT制度について、念のため紹介させていただきます。

 ■国が整えてくれた「損をしない仕組み」(建築知識ビルダーズより)

 太陽光発電導入の検討時、建て主が疑問を抱くのは「本当に元がとれるのか」という点だ。まず知っておきたいのは、国が太陽光発電の固定価格買取制度(以下、FIT制度)を設けているということだ。これは再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で10年間(出力10kw未満の住宅用の場合)買い取る事を国が保証する制度。

買取価格が年々下がっていることに対しネガティブな意見も散見されるが、その分、太陽光パネルの価格などのコストも下がっていることを忘れてはいけない。これらの条件を踏まえたうえで、国の算定委員会が毎年度見直しを行い、買取価格が決められている。

そもそも、太陽光発電の適正利潤は算定委員会で定められていて、3.2%の利回りになるように計算されているので安心して欲しい。国が整えてくれた「損をしない仕組み」を活用しない手はない。

■新電力「卒FIT」に照準 

 新電力各社が固定価格買取制度(FIT)の対象期間が終わった家庭からの「卒FIT」電力の買取価格を相次いで引き上げる。丸紅新電力は2割強にあたる1キロワット時2.5円の引き上げを検討。施行当初に導入された設備が22年から卒FITを迎えている。期間終了後は同じ事業者に電力提供し続けることもできるが、買取価格は大きく落ちる。

東京電力エナジーパートナーの場合、買取単価は8.5円で、卒FIT家庭は、より高く買取ってもらえる別の事業者に乗り換えることができる。丸紅新電力は2023年中に、競合他社などの対応を注視しつつ、東電管内での買取価格を従来の11円から13.5円に上げることを検討する。

伊藤忠エネクスも3月末までの期間限定で、東京電力管内では買取価格を従来の9円から16円に引き上げた。出光興産も家庭向け電気とのセット契約で11.5円を提示する。

新電力が卒FIT電源の取り込みを急ぐ背景にあるのが卸電力市場の価格高騰だ。16年の電力小売り全面自由化を受け、家庭向け電力小売りに参入した新電力は主に卸電力市場から電力を調達してきた。だが20年には1kwhあたり平均約6円にとどまっていた市場価格は、燃料高などを背景に22年には平均約22円の水準にまで高まった。より割安な調達先を求めるなか、各社が卒FIT電源に照準を合わせる。

資源エネルギー庁は卒FIT家庭の発電出力は25年までに累計約862kwと、原発8基分を超える規模になったと試算する。日本エネルギー経済研究所の二宮康司氏は「卸電力市場の価格変動が激しく、卒FITは市場よりも安価に固定価格で買取れることが魅力だ」と説明。

ただ新電力が卒FIT電源を取り込んでいく上では課題もある。新電力は大手電力のようにどの家庭が卒FITの対象となっているかを把握できない。資源エネルギー庁によると、223月末時点で卒FIT家庭のうち、買取事業者を変更した割合は約14%にとどまる。

多くの卒FIT家庭が、より好条件で電気を買い取ってくれる仕組みがあることを認識していなかった可能性がある。

■さいごに

新築をお考えの方には高断熱・高気密+高耐震とした上で、積極的に太陽光発電設備の設置をお勧めしています。今回一部をご紹介させていただいた建築知識ビルダーズ50号の「太陽光発電にまつわる3大疑問」全16ページを小冊子にまとめました。

また国土交通省の「待って!家選びの基準変わります」全12ページのZEH啓発の冊子もあります。この2冊の小冊子につきましては、詳しい説明を心ほっこりに挟み込みましたのでご覧ください。

冊子をご希望の方は弊社ホームページの資料請求ペ-ジよりお気軽にご請求下さい。

太陽光発電やZEH等に関する疑問や質問もお気軽にお問合せください。それではまた来月、お会いしましょう。

㈱建築工房わたなべ 代表取締役 渡邉 泰敏